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2012年9月21日18時3分
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囲碁名人戦七番勝負 第2局2日目ダイジェスト

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写真:大盤解説会で解説する大矢浩一九段(右)と下坂美織二段=北海道上川町、小川雪撮影拡大大盤解説会で解説する大矢浩一九段(右)と下坂美織二段=北海道上川町、小川雪撮影

写真:木々が色づき始めた黒岳の七合目=北海道上川町、小川雪撮影拡大木々が色づき始めた黒岳の七合目=北海道上川町、小川雪撮影

写真:羽根挑戦者が昼食に注文したそばとおにぎり=北海道上川町、小川雪撮影拡大羽根挑戦者が昼食に注文したそばとおにぎり=北海道上川町、小川雪撮影

写真:第2局が再開され、封じ手を打つ挑戦者の羽根直樹九段(左)。右は山下敬吾名人=21日午前9時4分、北海道上川町の層雲峡朝陽亭、堀英治撮影拡大第2局が再開され、封じ手を打つ挑戦者の羽根直樹九段(左)。右は山下敬吾名人=21日午前9時4分、北海道上川町の層雲峡朝陽亭、堀英治撮影

写真:封じ手が記入された棋譜と、その棋譜を入れてあった封筒。羽根挑戦者の封じ手白66は左下「6の十四」のツケ。その部分に赤いボールペンで書かれた○印が見える拡大封じ手が記入された棋譜と、その棋譜を入れてあった封筒。羽根挑戦者の封じ手白66は左下「6の十四」のツケ。その部分に赤いボールペンで書かれた○印が見える

図:最終図(89―184)拡大最終図(89―184)

図:途中図(66―89)拡大途中図(66―89)

■羽根挑戦者が勝ち、1勝1敗のタイに

対局生中継・棋譜中継はこちらから

 20日から北海道上川町の層雲峡朝陽亭で打たれていた第37期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第2局は21日午後5時51分、挑戦者の羽根直樹九段が山下敬吾名人に184手までで白番中押し勝ちし、1勝1敗のタイに持ち込んだ。持ち時間各8時間のうち、残り時間は名人2分、挑戦者24分。

 第3局は9月27、28の両日、宮崎市で。

■挑戦者、中央深く突入

 白優勢説が検討陣のなかで強まった午後4時10分ごろ、羽根挑戦者が白136と黒の勢力圏である中央へ深々と突入した。黒の反撃は必至。波乱の終盤となるか。

■大盤解説会

 午後2時から対局場のある「層雲峡 朝暘亭」で大盤解説会が始まった。解説は大矢浩一九段、聞き手は下坂美織二段。下坂二段は帯広市の出身で、女性棋士では唯一の北海道出身者。北海道のイベントには引っ張りだこだ。

 最初に大矢九段が「黒番(山下名人)、白番(羽根九段)、どちらがいいと思いますか?」と参加者に尋ねると、名人の地元とあってほとんどの人が黒番持ち。大矢九段は「うかつなことは言えませんね」とさっそく会場の笑いを誘った。

 午後3時過ぎに立会人の王銘エン(おうめいえん=エンは王へんに宛)九段と、新聞解説の高尾紳路九段も壇上に。黒の107手目で「次の一手」を出題すると、14人が「12の四」で正解し、抽選で10人に対局者の色紙が贈られた。名人は「坐忘」「夢」「志」など数種類に分けて記し、挑戦者は5枚すべて「遊藝(ゆげい)」と記した。(小川雪)

■局面、めまぐるしく変化

 両者の気合がぶつかり、局面がめまぐるしく変化した。右辺、黒89のツケも白90のオサエも反発心旺盛な一着。黒97のハネに対して右上を受けず、右辺を白98、100と連打した羽根挑戦者の着手は力強い。山下名人も黒101、103と突き出し、黒107と白にプレッシャーをかけた。

 上辺に及んだ戦いは、挑戦者が白108、110からさばいて白122で一段落。名人が左辺の大どころ黒125の切りにまわり、局面は終盤戦へと移った。解説の高尾紳路九段は「白がやや優勢とは思いますが、細かい形勢。まだまだ分かりません」と話した。

■コーヒーブレーク

 午後3時過ぎ、2人にホットコーヒーが運ばれた。2人とも、甘いものやフルーツの注文はなかった。

■挑戦者、約55分の長考/対局再開

 午後1時に対局再開。山下名人の反発に対して長考を続けていた羽根挑戦者はなかなか石を持とうとせず、手元の時計で1時36分ごろ、ようやく90手目(88の右)を着手した。昼の休憩を挟み約55分の熟考。右上から右辺一帯がどうなるのか。勝負どころにさしかかったようだ。(伊藤衆生)

■秋の気配

 対局場のあるホテルから5分ほど歩くと、黒岳(標高1984メートル)の5合目まで登れるロープウエー乗り場がある。約7分の空の旅では、大雪山系の雄大なパノラマを楽しめる。さらにリフトで7合目まで登ることもでき、気軽に山の雰囲気を味わえる。今日も朝から青空が広がり、多くの観光客や登山客が訪れていた。

 お昼前の7合目の気温は13度。例年より5度ほど高いという。本来は紅葉に彩られる時期だが、今年は残暑が厳しく雨も少なかったため、山の表面はまだ緑色。それでも七合目から少し登山道に入ると、黄やオレンジに色づいた葉が陽光にきらめき、秋の気配を感じさせる。青紫や白い花をつけるかれんなエゾオヤマノリンドウに、訪れた人がさかんにシャッターを切っていた。

 昨年の初雪は9月22日だった。登山事務所のスタッフは「毎年、夏が長引いていますが、不思議と初雪の時期は変わらない。今年もそろそろかもしれません」と言う。(小川雪)

■きょうはあっさりめ?

 正午、昼食休憩に入った。名人の注文はホットコーヒーのみ。挑戦者はざるそばと梅干し入りおにぎり二つ、たくあん。昨日、挑戦者はボリュームたっぷりの「豚かつとじ」を注文し、ほとんど残さず食べたというが、今日はあっさりめ。ちなみに2人とも、これまでの朝・夕食は、出されたものをすべて食べているそうだ。(小川雪)

■名人、反発の一手/正午から昼休憩に

 黒67の受けを見た羽根挑戦者は、白68のオサエから左辺の形を決めて、右下白74にまわった。地としても、黒白双方の眼形にとっても大きなところ。黒75を誘って白76とトビ、互いに右辺一帯を打ち合う展開となった。

 常用の手段白88の肩つきに山下名人が長考に沈む。31分をかけて黒89のツケが打たれると、検討陣からは「ひねった手だねえ」「悪いと思っているね」の声。黒89は反発の一手だ。実際の形勢はともかく、名人は自信を持っていない打ちぶりだという。素直に受けていては苦しいと見たか。

 意表をつかれた挑戦者が考え込み、そのまま昼食休憩となった。正午現在の両者の残り時間は黒番の名人が2時間9分、白番の挑戦者が2時間56分。午後1時に再開する。(伊藤衆生)

■2日目始まる/封じ手は左下ツケ

 山下敬吾名人(34)に羽根直樹九段(36)が挑戦している第37期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第2局は21日、北海道上川町の層雲峡朝陽亭で再開され、2日目に入った。

 午前9時から両対局者が1日目の手順を盤上に並べ直し、立会人の王銘エン(おうめいえん=エンは王へんに宛)九段が封じ手を開封した。羽根挑戦者が前日封じた66手目は「6の十四」のツケ。下辺の白石を取り込んでいる黒に、まずは様子を聞いた手だ。

 名人の2連勝か、挑戦者がタイに持ち込むか。いよいよ今日、勝負が決着する。

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