現在位置:
  1. asahi.com
  2. エンタメ
  3. 囲碁
  4. 名人戦観戦記
  5. 記事

< 第34期名人戦挑戦者決定リーグ戦第2局  観戦記 >
黒 小林 覚  九段   対   白 高尾紳路  十段

 

名局の始まり

2009年2月5日

 「初戦に勝てば勢いがつくだろう」。リーグ開幕を迎えるにあたっての小林の言葉だ。本局は小林の意気込みが表れた、まさに名局といっていい内容で進んだ。まずはすばらしい黒の打ち回しを堪能して欲しい。

 小林は黒5とひとつカカリを決めてから、7と中国流を敷いた。白16のトビまで、「右辺への打ち込みが厳しくて、白が打てる感じと見られていました」と解説の蘇耀国八段。

 ここで小林の巧手が出る。黒17、19のツケノビだ。「気がつきません。14分考慮したということは、用意してはいなかったのでしょう。小林先生は早打ちですから。非常にいい手で感心しました」と蘇解説者が絶賛した。

 対する高尾は、黒29のカカリに変化せず白30と受けるなど、堂々と相手の注文に乗る。白50までで、黒に不満は全くなく、会心の姿をしているという。とくに「黒49のケイマはぴったりで気持ちいい。覚先生、すごくいいですね。黒が相当」と張栩名人も評していたという。

 一方の高尾にも、悪手はおろか、疑問手もない。

 蘇「白としては、14で先に16にトンでいたらどうだったかなというくらい。そうはいっても白14だって悪いとはとてもいえません。なにしろ黒がうますぎるのです」

 さらに小林は、さえた技を見せる。

(内藤由起子)

[次の譜へ]

検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内