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< 第34期名人戦挑戦者決定リーグ戦第8局  観戦記 >
黒 王 銘エン  九段   対   白 小県真樹  九段

 

お久しぶり

2009年3月12日

 今期リーグのメンバーが決まってから楽しみにしていたことがある。4期ぶりの復帰をはたした王銘エンと小県真樹の碁をじっくりと味わえることだ。「お久しぶり」と感じている読者も多いだろう。

 記者が本欄に観戦記を書き始めたのは第30期の七番勝負から。2人はちょうどその期にリーグ落ちした。記者にとっては「初めまして」である。

 王といえばゾーンプレス。領域(ゾーン)で圧力(プレス)をかける棋風となれば、空間を意識した戦いが容易に予想された。開始早々の左下黒5の二間ガカリは、右下方面を黒のゾーンにしようということなのだろう。

 右下白10に黒11とハサむ。白12は小県の予定の行動。12で例えば白A、黒13、白B、黒C、白Dは、黒Eから下辺を分厚い勢力圏にされる。これは王を喜ばせるだけだ。

 王が黒13と12の一子に寄りかかったのもうなずける。常識的な黒Fは、白Gと二間にヒラかれて白に不満がない。黒19、23と厳しく追及し、早くも力のこもった攻防になった。

 解説の加藤充志八段は「13から23で黒が左右を打ち、好調なのかと思いましたが、白も20とタタいているので悪くありません」。

 そういえば、小県はどんなスタイルの碁を打つのだろうか。その答えになるかもしれない一手が昼の休憩直後に打たれた白28だった。

(伊藤衆生)

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