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< 第34期名人戦挑戦者決定リーグ戦第12局  観戦記 >
黒 高尾 紳路  十段   対   白 山田規三生  九段

 

骨太対決

2009年4月9日

 36歳の山田規三生と32歳の高尾紳路。06年夏の本因坊戦七番勝負が記憶に新しい両雄の対決は「熱闘」という言葉がよく似合う。両者の、骨太で攻めを基調にしたスタイルが反発しあうのか、あるいは波長があうのか。いずれにしても観戦者にとっては肩に力の入る好カードである。

 2月26日、日本棋院関西総本部。リーグは井山裕太八段が3連勝でトップを行く。1月に井山に黒星を喫している山田と、勝って井山に並びたい高尾。井山を追うための大きな一戦だった。

 開始早々、黒5のカカリに山田は17分を使って白6の一間トビ。Aのケイマと比べ、今は新鮮に思えるほど珍しい。「白Aだと黒Bに打たれるのを警戒したのでしょう。高尾さんは最近、Bを得意にしています」と解説の河野臨九段。山田の工夫に高尾はBではなく黒7とミニ中国流に構える。なんとも微妙な駆け引きだ。

 白8の割り打ちにすぐ黒9と肩をつくのは韓国発の手法。黒15では手厚いCのツギも打たれているという。

 15までの黒陣には白18、20と入るのが形。高尾は黒21とノゾいて白に迫る。この趣向の一手で盤上に不穏な空気が流れ始め、昼の休憩をはさんで山田は白22から24とツケた。

 河野「24はいい手でした。黒25でBには白D、黒28、白Eと出ればいい。白が一本取りましたね」

(伊藤衆生)

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