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< 第34期名人戦挑戦者決定リーグ戦第13局  観戦記 >
黒 坂井 秀至  七段   対   白 小県 真樹  九段

 

かわった

2009年4月16日

 今期リーグ初の関西棋院での対局だ。7カ月ぶりに訪れると、状況がかわっていて驚いた。お茶を入れるなどなにかと世話を焼いてくれた女性がいなくなり、かわりに自動販売機とウオーターサーバーが置かれていた。

 驚いたのは名古屋市在住の小県も同じだった。設備を確かめるように歩き回ったあと、上座についた。

 3戦全勝で走る井山裕太を、小県はただ一人負けなしの2勝で追う。公式戦成績も今年3連勝と調子がいい。

 星から白6とケイマにシマったのは、ゆっくりいこうという小県の趣向だ。

 黒11のカカリに白12と受けられると、坂井の手が止まった。22分かけて打たれた黒13を見た瞬間、私は目を疑った。二線に迫るなんて! 「ある手ではあるけれど、リーグなど大きな棋戦では見たことありません」と解説の今村俊也九段。

 かわったところに臨まれ、今度は小県が長考に沈む。昼休みを挟んで45分を投じ、白14にコスんだ。

 坂井の師匠である故佐藤直男九段は、白16ではAにナラぶといったという。「Aでは眼形がないんだよね」と小県。今村解説者は「僕の直感はBのサガリ。これで一局打ってみたいですね。白18までの実戦の分かれは相場でしょう」。

 黒19の走りに、小県は気合よく白20といっぱいにハサんだ。

(内藤由起子)

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