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< 第34期名人戦挑戦者決定リーグ戦第21局  観戦記 >
黒 高尾 紳路  九段   対   白 張  豊猷  七段

 

高尾らしい

2009年6月11日

 前ラウンド、高尾は手空きだった。その間に、虎の子の十段位を張栩名人に奪われ、無冠となった。

 名人戦リーグは2連勝のあと2連敗。高尾「九段」になってからも、いまだ勝ち星に恵まれていない。本局のあとすぐに、本因坊戦の挑戦手合も始まる。このあたりで調子を戻しておきたいだろう。

 立ち上がりから高尾はテンポよく打ち進める。白番の張は白10に早くも23分を投じ、気合を見せた。

 黒11のケイマに対し、張は白12、14のツケ二段を選び、24にヒラく展開へ導いた。

 「黒5、白6の交換があるので、黒23で24とはハサみにくいのです。白Aのトビには黒23が必要で、白Bとボウシされて嫌な感じです。ゆっくりした実戦は、白まあまあでしょう」と解説役の溝上知親八段。24にヒラけて、張は満足だったという。

 白26に黒が応じるのは利かされだ。高尾は手を抜き、黒27、29と大場へ展開する。

 さて最初の注目ポイントがおとずれた。

 白30に黒31は当然として、白32に黒33は、「高尾さんらしい落ち着いたトビですが、黒はすぐCに打ち込むのが厳しかったと思います」と溝上解説者。白Dのトビには黒Eから符号順に黒Iと、黒が主導権を握ることができる。

 次の白の一手が岐路だ。ベストの地点とはどこか。

(内藤由起子)

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