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< 第34期名人戦挑戦者決定リーグ戦第25局  観戦記 >
黒 王 銘エン  九段   対   白 坂井 秀至  七段

 

違和感

2009年7月9日

 王は、決めていたかに見えた。

 黒3の目外しから、よどみなく11とダイナミックに構える。白14のカカリには黒15と大ゲイマに受けて、右辺の間合いのバランスを取る。黒17、19にボウシして、黒の大模様が見えてきた。

 さぞ満足な進行かと思いきや、「黒、別によくないでしょ。しょうがなくやっているのだから」と、局後の王は気に入らない口ぶりだった。

 どこに王は違和感があったのだろうか。模様のことは「西の宇宙流」苑田勇一九段にきこう。「私なら19で23に構えます。白が20と消しに来たときに、下辺に寄せておくほうが働きます。また、黒が27に打ち込んだときには、白の周囲が強くなるので、19は遠くにあるほうがいいのです」

 坂井は白20と臨み、22から26と一間トビを組み合わせて中央で形を作った。

 「26はふつうですよね。でも30に守るのでしたか」と坂井。あとの展開が不満だったようだ。王は「守るとかえってAやBにツケて技をかけやすくなる。だめでしょ」。

 黒27の打ち込みに白28と三々に入ったのがどうだったかと苑田解説者。「白29にツケて黒28には白34と切って軽くさばきたいところ。白30、32にツケノびて、34と動いたのも働き過ぎの感じです」

 白38に対して、王は独特の感性を見せる。

(内藤由起子)

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