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< 第34期名人戦挑戦者決定リーグ戦第27局  観戦記 >
黒 趙 治勲  二十五世本因坊   対   白 高尾 紳路  九段

 

趙ピンチ

2009年7月23日

 趙治勲不調のうわさが飛びかっている。ことしは6勝12敗と大きな負け越しのうえ、ただいま自己ワーストタイの6連敗中。肝心の名人戦リーグも1勝しかあげられず、残留に黄信号がともった。

 不調の原因を考えてみよう。急に弱くなったわけでも、体調が悪いわけでもない。といって単なるめぐり合わせと片づけることもできない。趙治勲という名前に対する恐怖心が若い棋士の間で薄らいできたからか。かつては趙を前にすると誰もが震え上がり、コミにして2目や3目のハンディとなったものだ。しかし最近の若手はそうではない。ねばっていればなんとかなるさと思う連中が多い。以上は記者の勝手な推測である。長年の好敵手小林光一の見方はもっと具体的だ。

 「年のせいにはしたくないけれど、変な負け方が多いのは、集中力に問題があるからでしょう。私も思い当たります。ふうっと集中力のとぎれる瞬間があるのです」

 さて盤上。趙の序盤はいつも新鮮だ。守るということばは辞書になく、黒9、19とどんどん突き進むからだろう。左下で小林解説者の待ったがかかった。

 「黒33まではやや利かされた感じがします。黒27では28にノビ込み、白30、黒Aとからく打ちたかった」

 消費時間に注目。ここまで、趙にしては異例の少なさである。

(春秋子)

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