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< 第34期名人戦挑戦者決定リーグ戦第36局  観戦記 >
黒 井山 裕太  八段  対   白 小県 真樹  九段

 

一流の証し

2009年9月24日

 山城解説者は本局をたとえに、「井山さんに自信満々に▲と囲われると、『あー、これで黒がいいのか。もうだめなんだ』と思ってしまうね」と笑う。

 実際の形勢をいっているのではない。いかに井山が認められているかという証しだ。

 その井山が黒29のハザマに飛び込んで、白の形を崩しにかかる。白30に黒31のコスミツケ。白が二つのツギを打つ間に黒は33、35で大きな利益を得た。

 白の問題は32にあるとされた。両対局者が苦心してつくりあげたのが参考図。白1、3で黒石を重くさせてから5とツグ。黒10に続いて譜の白Aにまわれば、まだ戦えたというものだった。

 山城解説者の視点は違う。「どう打ってもしゃくなので、黒31に手を抜いて白Bに打ちたい。次に白Cの好点もあります」。黒32、白D、黒Eの出切りには、白F、黒G、白Hで戦う。

 白34とツグまでの17分、小県は「ひどすぎる。まいった」とぼやき続けた。だが本当にまいっていたのか。解説者の提案は明日へ続く。

(伊藤衆生)

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