現在位置:
  1. asahi.com
  2. エンタメ
  3. 囲碁
  4. 名人戦観戦記
  5. 記事

< 第34期名人戦挑戦者決定リーグ戦第36局  観戦記 >
黒 井山 裕太  八段   対   白 小県 真樹  九段

 

落胆の直後に

2009年9月24日

 上辺での屈服にぼやき続けていた小県は、ノータイムで白36に打ち込んだ。感情にかられ、などと書くのはいき過ぎかもしれないが、山城解説者は「敗着に近いかな」と指摘する。黒37のツギが冷静な好手だった。

 白36から黒39を検証しよう。白36と打っても▲があるため右上隅には響かない。黒37は地として大きいだけでなく、丈夫になったことで黒38の攻めが現実味を帯びる。白38は仕方なく、黒は39の好点も占めた。双方2手の取引は、はっきり黒が得をしているという。

 「白36では参考図の1にツケるチャンスでした。黒6までを交換して白7に臨む。上辺で白がやられているのは事実ですが、白11まで、それほど悪いとは思えません。十分に戦えたでしょう」と山城解説者。

 白40からの局地戦でも井山が主導権を握った。黒41と出てから43とオサえるのは一つのテクニック。黒43、白44、黒41の手順では白45のほうからアテられてしまう。

 一見、筋悪に見える黒47のアテも、なかなかに実戦的な好手だった。

(伊藤衆生)

[次の譜へ]

検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内