現在位置:
  1. asahi.com
  2. エンタメ
  3. 囲碁
  4. 名人戦観戦記
  5. 記事

< 第34期名人戦最終予選3組決勝  観戦記 >
黒 王 銘エン  九段   対   白 山田規喜  九段

 

見たかった

2009年1月22日

 特に親しいわけではない。あれからずっと、記者は関西棋院所属の山田規喜九段を待っていた。

 2年前の最終予選決勝にも山田の姿があった。終盤、細かいながらもリードして、初のリーグ入りはまさに目の前だった。ところが、本人も気づかなかった小さなミスが逆転半目負けを招く。終局し、整地が終わるまで勝ちを確信していた山田のショックは盤側にも伝わってきた。同情したわけでもない。あの痛恨の一局から立ち直った山田を見たかった。準決勝では武宮正樹九段に大逆転半目勝ち。今期はツキも味方か。

 王銘エン九段は元名人の依田紀基九段を下して決勝進出。4期ぶり、通算10回目のリーグ入りを目指す。独特な思考過程を経て組み立てた勢力で敵に圧力をかけるメイエンワールドは、名人戦リーグでぜひとも見ていたい碁だ。

 黒1から白16まではすらすら目で追える手順だ。しかし、敗因を呼び込んだかもしれない着手が実はもう盤上にある。

(松浦孝仁)

[次の譜へ]

検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内