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< 第35期名人戦挑戦者決定リーグ戦第1局  観戦記 >
黒 山田 規三生  九段   対   白 結城 聡   九段

 

新リーグ開幕

2010年1月14日

 新しいリーグ戦が始まった。ほぼ9カ月後に若い井山裕太名人に挑戦するのは誰か、例年以上に胸がおどる。開幕戦の舞台は日本棋院関西総本部。リーグ2位はもういい、今期こそと意気込む山田規三生が、関西棋院の結城聡を迎えた。

 「ムチャクチャに緊張しました」と結城はいう。無理もない、15年ぶりの名人戦リーグだ。しかし結城は何をしていたのだろうか。リーグ落ちしてからの数年間はまったく低調で、存在しないも同然だった。復活のきざしが見えたのは世紀が変わるころ。少年時代から一緒に勉強してきた坂井秀至の突然のプロ入り宣言が結城を動かしたと思う。医師を捨てて碁にかけた坂井にくらべ、自分は何をしていたのだろうと。

 以後、徐々に立ち直って、かつての輝きを取り戻した。あと1勝で棋聖を獲得するところまで行き、早碁棋戦の優勝も重ねた。私生活でも2児のパパになった。回り道はしたけれど、結城の真価が発揮されるのはこれからではないか。

 緊張ゆえだろう、結城は序盤から時間を使った。白12のカカリに38分。黒13のハサミに対する白14には16分。白14、黒15の交換が吉と出るか凶と出るかがポイントだ。

 白16と両ガカリしてどんな分かれになるか考えていただきたい。朝から検討室に陣取ったプロもびっくりの変化だった。

(春秋子)

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