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< 第35期名人戦挑戦者決定リーグ戦第9局  観戦記 >
黒 結城 聡  九段   対   白 張 栩  十段

 

9連敗の苦悩

2010年3月11日

 同じ相手に負け続けるのはつらいものだ。5連敗、7連敗……。苦手意識は強まり、やがてはこうなる。

 結城聡「ぜんぜん勝てる気がしない」

 1月21日、多忙な張栩のために、2月分を繰り上げて打たれた本局。2006年から張に9連敗中の結城は、序盤から悩んでいた。

 まず黒3に9分。白2でAに来るものと予想していたという。

 白6、8にも困惑する。張の二間高バサミは多くないので、悩むのは理解できる。「白12で16、黒17、白12、黒14などの難解な変化を研究してきたのかと思いました」と結城。

 実戦は12以下で白が厚みを選択する簡明な進行。解説の河野臨九段は「最近の張さんは少し中央を大事に打っているようです」。

 白22は棋風の出るところか。右下と連携して白23、黒22、白Bと広げるのは有力で、むしろ自然な流れだという。厚み派転向中?の張といえど、黒に両ジマリを許すほど、地に甘くはなれない。

 白24も実利派らしからぬ腰高。河野解説者は「24は趣向。黒25に白31と連打できれば好形ですが、上辺白26が逃せないので黒27に回られる。僕なら白24ではCを選びます」と語る。なお白Dのケイマは、黒E、白C、黒31の消しが好手になる。

 結城は当然黒27。張は白32と根拠を奪い、34、36で迎え撃つ。白Fの筋を用意しているのだ。

(伊藤衆生)

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