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< 第35期名人戦挑戦者決定リーグ戦第15局  観戦記 >
黒 王 銘エン  九段   対   白 山田 規三生  九段

 

いきなり新型

2010年4月23日

 近ごろ、日本棋院関西総本部に出張するのが楽しい。若い棋士は元気だし、職員はいきいきしている。ここを利用するファンも増加傾向という。関西が生んだ初の名人、井山効果のおかげだろう。

 しかし一人カヤの外が山田規三生である。頼もしい後輩の出現に安心したわけではないとしても、名人戦リーグは白星なし、本因坊戦もリーグ落ち決定と低調。毎年のように挑戦を争っている実力者だ。リーグを盛り上げるためにも奮起しなくてはいけない。

 王銘エンの近況報告はあと回しにして、さっそく盤上に。黒5とカカりっぱなしで右辺を構え、白8、10の挟撃には黒11と外からツメて、局面を大きく動かすのが黒番のメイエン流である。

 対する山田の白14はドライなノゾキだなと思った。この形は前ラウンドの趙治勲―王戦で現れたように常に黒Aの三々が問題になる。ノゾキがあれば三々は白Bとサガってこわくない。解説は林海峰名誉天元。

 「しかし三々を心配するなら、14で白18、黒20、白Bとハネツイで黒の受け方を見る方が普通でしょう。ノゾキはちょっと打ちにくい。黒17のマゲがよくなるから」

 白18、黒19はともに気合。18でCとブツカると、黒DとトンでEのボウシとFのトビおりが見合いになる。

 いきなり見かけない進行だ。

(春秋子)

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