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< 第35期名人戦挑戦者決定リーグ戦第23局  観戦記 >
黒 趙 治勲  二十五世本因坊   対   白 結城 聡  九段

 

実益優先

2010年6月24日

 白36は気分よりも実益を優先したということか。右下黒は堅い姿。また、左下でカケられたお返しをしたいのなら参考図の白1に石が向かってもおかしくない。黒2にグングンと白7まで。続いて黒aは白bで楽しみが多い。白cの利きがあるため、白が不利になることはないはずだ。

 白38で右辺にまとまった黒地は見込めなくなった。黒はどこかで右辺を荒らされた代償が欲しいのだが、不安定な右上黒が足を引っ張る。左上黒49以下で稼いだものの、白も右上黒をくすぐりながら上辺を62、右辺は64までと補強して十分と判断している。右上を黒65と備えたところで形勢判断を解説者にお願いしよう。

 石田「左上黒と左下白はほぼ同じ。上辺、右辺、右下白の合計は右上と右辺を合わせた黒より20目は多い。ということは、コミの負担がある黒は下辺を30目級にまとめる必要があります」

 結城は白66とさっそく消しに向かう。黒地30目は難しいと見るのが公平な判断だろうか。ただし、黒には厚みという財産があった。

(松浦孝仁)

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