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< 第35期名人戦挑戦者決定リーグ戦第24局  観戦記 >
黒 小県 真樹  九段   対   白 山田 規三生  九段

 

早く1勝を

2010年7月1日

 失礼極まりない話だが、今期の挑戦権争いが白熱しているのは、山田と小県に原因があると思う。不振の2人が黒星を重ねれば、他者が白星を増やす。

 早く1勝がほしい。まずは一つ勝って残留に望みをつなぎたい。きっと、互いに慎重に打ち合ってのヨセ勝負になるのではないか。そんな予測はまったく当たらなかった。

 右下白6に黒7とハサんで白8、10と進む変化は数年前にかなり流行した。斬新な白16の二段オサエがおもしろい手で、記者もネット対局で何度か試したことがある。

 山田も3年前の名人戦リーグの張栩戦で経験済み。当時の観戦記には、白16に続いて黒27とツケるのが「筋」と書かれているが、本局の黒17もある。黒17の場合は白27とオサえる選択肢を与えているのが大きな違いだ。なお次週の第25局では、黒7がAの位置で似た形ができている。興味のある方は研究してみてはいかがだろう。

 白30のツギまで、右下はよく打たれていた進行になった。実は解説をお願いした黄翊祖七段も、3年前に黒33までとまったく同じ形を白番で経験していた。「白でやれると思って打ってみました。最近は白6に黒Bと受けるなど、黒が避ける傾向にあるようです」

 黄はその時、黒33に続いて常識的な白Cを選んだという。山田は白34。意欲的なボウシだった。

(伊藤衆生)

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