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< 第35期名人戦挑戦者決定リーグ戦第27局  観戦記 >
黒 山田 規三生  九段   対   白 坂井 秀至  七段

 

手抜きに反発

2010年7月22日

 山田規三生の調子がどうも悪い。日本棋院棋士の勝ち星ランキングではベストテン入りの常連であるのに、今年はここまで名前がないばかりか、12勝16敗と負け越している。

 昨秋の王座挑戦あたりからリズムがおかしいのだから、ずいぶん長いスランプだ。その不調の一端が、本局でも表れる。

 黒番の山田は、1、3の向かい小目から5と星脇に構えた。

 坂井秀至は始まるとすぐに座り直し、イスの上であぐらを組む。

 黒7の下ツケに、白は8と引いて10、12とナダれていった。白16のカケツギだと、次に白Aのハネが好形になるので、黒は17のハネが急がれる。

 黒19と大ゲイマにカカり、白20とハサまれたところで手を抜いたのは珍しい。「黒21にカカり、左下の黒の受け方によって右下の方針を決めようとしたのでしょう」と解説役の依田紀基九段。

 坂井は2分の考慮で反発を即断し、白22とコスんで黒19を悪手にした。

 黒23の両ガカリに、白は24、26のツケオサエを選ぶ。

 「白32と切っては、やれるかと思っていました」と局後の坂井。

 黒は33とツケて、さばきを求めた。「黒29、31を決めているので、黒は重くなっています。29のタイミングで先に33にツケて様子を見たかったですね」と依田解説者。

(内藤由起子)

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