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< 第35期名人戦挑戦者決定リーグ戦第28局  観戦記 >
黒 溝上 知親  八段   対   白 結城 聡  九段

 

焦りと自信

2010年7月30日

 右上△の処遇が悩ましい。結城はあくまでも右辺黒への攻めに重点を置く。中央白80は先手。黒手抜きは白Aで眼形が薄くなる。そして右辺の白82へ。ところが、この決断も評価はいま一つだった。

 横田「結城さんに焦りを感じます。黒83と中央を目指す手がそのまま白への攻めになり、白は106まで逃げるだけ。上辺黒の稼ぎもバカになりません。白82は90から攻めるところと思います」

 途中、白98でBは、黒101、白C、黒D、白ツギ、黒Eがある。必然の白Fに黒100で白のつぶれとなる。

 結城は前譜以来、溝上の着手を信じて自分の読みを信じられない状態にいる。黒107に白108は正直すぎた。黒は109から115で薄みをカバー。検討室では形勢不明の声も聞かれた。

 白108では参考図の1が成立した。黒2、4には白5、7が好手順。黒8に白9で10と11が見合いになる。黒8を9は白a、黒8、白bのカカエがある。黒は4で9、白5、黒7、白6、黒cと生きるくらいの相場だろう。

 黒117。溝上、自信の一着だったのだが。

(松浦孝仁)

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