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< 第35期名人戦挑戦者決定リーグ戦第30局  観戦記 >
黒 王 銘エン  九段   対   白 坂井 秀至  七段

 

初めての高目

2010年8月16日

 王銘エンはがけっぷちに立たされている。8月の最終ラウンドは手空きなので本局が最後。負ければ即、リーグ落ちが決まる。

 坂井秀至との対戦成績を見て驚いた。王は3戦3敗と、坂井に完封されているのだ。

 そんな状況でも、王のスタイルは変わらない。黒1、3と愛用の目外しで臨む。

 さて白4に注目して欲しい。坂井が高目に打つなんて珍しいと、関西棋院の検討室で話題になっていた。なんと坂井は「7歳で碁を覚えてから初めて」の高目なのだという。

 どんな心境の変化があったのだろう。「1週間前の碁聖戦挑戦手合で張栩さんに打たれて、自分も1回やってみようと思ったのではないでしょうか」と解説役の清成哲也九段。

 黒7のカカリから9とトビ、11と肩をついたのは、いかにも王らしい外勢指向だ。

 黒が15とツメると、坂井は5分の考慮で、白16、18と出切った。黒21までの姿を「かせがれたよね」と王。しかし坂井は「生きているところから増やしている。黒二子はカス石でした」と見解が分かれた。清成解説者は「上辺の打ち方が制限されたので、白は疑問でしょう。白16ではAにヒラいておくくらいでした」。

 白は22から26までを決めて、28とトンだ。「左方の黒が強いので、28で白33にヒラくのはいやだった」と坂井。

(内藤由起子)

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