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< 第35期名人戦七番勝負第2局  観戦記 >
黒 井山裕太  名人   対   白 高尾紳路  挑戦者

 

井山の雰囲気

2010年10月20日

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 白48で強調されたAの断点を、名人は黒49で備えた。素直に黒Aとツガないのがプロの習性。それでも、「手堅い」という声が検討室であがった。

 結城「わたしなら黒54と守るかな。白Aには黒49の割り込みで取れています」

 白52もプロらしい発想。記者などは参考図の白1と抜くことしか考えない。黒2なら白3で黒全体を狙う。しかし、黒4で被告の立場にいるのは白という。左辺が薄く、黒aにツケる筋もある。

 白52は左辺を補強しながら黒54を誘っている。調子で白56と抜き、黒Bツギか黒Cアテを待つ。難しい戦いになりそうだが、左辺白がしっかりしているので、名人は誘いに乗りにくい。

 さて。手堅く見えた名人の黒49。以降黒57までの進出も堅実路線まっしぐらといった趣だ。実はこの雰囲気に検討室は惑わされる。誰からともなく、「黒が打ちやすいか」との声が出始めたのはこのころだった。ところが、「黒よし説」はすぐに打ち消される。白58からの数手で、

盤上の景色はガラッと変わる。

(松浦孝仁)

 消費 黒:3時間33分 白:3時間24分 (持時間各8時間)

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