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< 第35期名人戦七番勝負第2局  観戦記 >
黒 井山裕太  名人   対   白 高尾紳路  挑戦者

 

終わらない

2010年10月20日

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 対局場、道後温泉「大和屋本店」の名人戦担当者の方に形勢を聞かれたのは、本譜の入り口あたりだったか。終局はまだまだ先と伝えたのだが、名人の攻めが厳しく、「終わるぞ」という声がまもなく検討室に響き渡る。

 白が22から右辺を割った後、黒Aではなく25と中央に向かって厚く構えたのは黒27を決行するため。そう、名人は左辺の白を取りにいった。以下黒43までで、白の大石に二眼はない。検討室は騒然。記者も対局室前に詰めたほどだ。ところが、終わらない。それは、挑戦者が腰の据わった反撃を用意していたから。白44のハネ出しから46が強手だ。

 結城「あくまでも白を取りにいくと黒の負け。黒はどこかで妥協すれば勝ちでした」

 妥協ポイントは二つあった。一つは黒33でBのソイだ。白が生きるのを待って黒C、白D、黒Eの切りに向かう。もう一つは黒35で冷静に参考図の1とオサえておく。白を8まで生かしても、黒の外勢が素晴らしい。

 黒が負ける図は最終譜で。名人はここでアドバンテージを失った。

(松浦孝仁)

 消費 黒:7時間25分 白:7時間36分 (持時間各8時間)

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