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< 第36期名人戦挑戦者決定リーグ戦第1局  観戦記 >
黒 張 栩  棋聖   -   白 坂井 秀至  碁聖

 

新リーグ開幕

2011年1月20日

 第36期リーグが始まった。山下敬吾本因坊は4期ぶり、元棋聖で前本因坊の羽根直樹は10期ぶりの復帰。若手の林漢傑も一角に加わった。井山裕太名人をのぞいて、七大タイトル保持者が全員そろった近来にない豪華な顔ぶれ。誰が挑戦者となるのか、いつも以上に胸躍るリーグだ。

 開幕戦は棋聖対碁聖の好カード。ご存じのように両者は夏の碁聖戦挑戦手合で激突し、坂井秀至が3勝2敗で張栩を破って、初のタイトルに輝いた。張にとってはその雪辱戦、坂井は碁聖獲得がフロックといわれないためにも、ともに負けられない一戦である。

 リーグ全36局はあらかじめくじで先後の各4局ずつが決まっている。本局は張の先番。

 右下黒11に注目していただこう。10年ほど前、研究会でこれを初めて見た故藤沢秀行先生は「腰の抜けた手だな」と、苦虫をかみつぶしたような顔をしたものである。しかしその後、あっという間に広まり、いまでは定石の立派な一手と認められている。

 ほかの選択も考えられるが、白14とトンで16とAのハサミを見合うのが一般的。黒17までは最も頻度の高い現代定石だ。解説は林海峰名誉天元。

 「白18ではBのシマリも一級の大場です。すぐ肩をついたところに、黒に大きな地をつくらせないという坂井さんの作戦的なものを感じます」

(春秋子)

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