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< 第36期名人戦挑戦者決定リーグ戦第8局  観戦記 >
黒 山下 敬吾  本因坊   -   白 坂井 秀至  碁聖

 

好カード

2011年3月10日

 山下本因坊と坂井碁聖。見たい碁の読者投票があれば、上位まちがいなしだろう。

 動かつ剛の山下と静かつ柔の坂井。何から何まで対照的だ。小学生名人から一直線にプロを目指した山下に対し、ほとんどのアマチュア棋戦を制したにもかかわらず、プロ入りの遅れた坂井。坂井が医師から棋士への転身を決意した10年前、山下は碁聖の座にあり、押しも押されもせぬ若手の第一人者だった。しかし、名人戦リーグに関してはともに7期目とまったく互角だ。

 リーグ上位の坂井に敬意を表し、山下が関西棋院に出向いての一戦。かぜ気味なのか、マスクをかけた坂井が時折せき込むのが気がかりだった。「医者の不養生」との声も聞かれたが、名人戦を生活の中心とする坂井が不養生のはずはない。かぜは勝負にまったく無関係だった、とまず書いておこう。

 思い思いの布石。白4の高目が坂井にしては珍しい。高目を愛用する張栩棋聖の影響かもしれない。最近はとくに序盤の流行の移り変わりが激しい。

 流行といえば、星から黒11と早くシマるのは、すっかり定着した感がある。

 白20と打ち込んで坂井が仕掛けた。シチョウ有利の場合の積極策だ。どんなシチョウかは次譜で明らかになる。対する黒21はシチョウアタリだった。いつになく序盤からの動きが激しい。

   

(春秋子)

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