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< 第36期名人戦挑戦者決定リーグ戦第8局  観戦記 >
黒 山下 敬吾  本因坊   -   白 坂井 秀至  碁聖

 

まぎれるか

2011年3月10日

 黒A、白Bのコウ残りとはいえ、右上に食い込み、右辺も一応荒らした。依然として苦しい時間帯ながら、坂井のがまんは勝負を一方的にさせない効果を上げたと見ていい。

 今村「黒7が山下本因坊らしい。上辺を黒Cと止めて囲えばはっきりしていたと思いますが、囲って勝ちたくないというのですね」

 白8から坂井はまた防戦に追われた。黒13が強手。黒14にツグ凡手では、白からDに置く筋が生じ、いっぺんに勝負の圏内に接近される。

 黒19、25と出て、あくまでも寄りつきを狙うのが山下流である。坂井は黒27とマゲられたところを見限り、白28で先手を取って、懸案の白30に回った。黒31以下と大きな実利を譲っても、白38に先着する方がまぎれると踏んだのだろう。

 しかし、その38は評判がイマイチだった。参考図の白1とコスむ方が黒も悩ましかったのではないかという。うっかり黒2と囲おうものなら、白3から5と出られ、aの切りとbの出が見合いになって一大事。黒2は冷静に5と並ぶのがよく、まだわずかに黒リードと解説者の判定だが、勝負はぐんと接近したに違いない。

(春秋子)

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