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< 第36期名人戦挑戦者決定リーグ戦第8局  観戦記 >
黒 山下 敬吾  本因坊   -   白 坂井 秀至  碁聖

 

最後の難問

2011年3月10日

 黒39とノゾいて、右側の薄みをカバーできたのが大きかった。そして黒43が味のいい備え。白44には黒47、49が手筋。黒Aが利いているので、白50、52と小さく取るしかないわけだ。

 今村「黒53は74とカケツぐ方がはっきりしていたでしょう」

 記者は山下が着実に勝利への道を突き進んでいると思ったが、そんな簡単なものではなかった。白54と踏み込み、黒55でコウ。コウが決着しないことには何ともいえない。

 黒67は無コウか。白68と解消されて手が出せないではないか。参考図の黒1と引っぱり出して白を全滅させようとしても、白2以下12までで無理というよりむちゃ。この図は逆転しても不思議ではない。

 山下にまちがいはなかった。黒69から75と地を確保するのが勝利への近道と踏んだのだ。しかし、白76から決めて坂井の闘志は衰えない。よく見ると、中央が切れ、黒の大石に不安が生じているではないか。黒81はBの利きを確かめた意味だが、白82の切り込みにどうする?

 検討陣に「あれっ逆転か」の声が出かかった。

(春秋子)

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