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< 第36期名人戦挑戦者決定リーグ戦第9局  観戦記 >
黒 高尾 紳路  九段   -   白 結城 聡  天元

 

今の時代

2011年3月17日

 高尾紳路は昨年12月から7勝2敗、結城聡も天元位を獲得した11月中旬から8勝1敗。ともに好調だ。好調な棋士は忙しい。2月ラウンドに予定されていた本局は、1月下旬に繰り上げて打たれた。

 まず手順を追っていただきたい。何かひっかかりはあっただろうか。解説の小林覚九段は、分からないことだらけだという。

 「白6の小ゲイマがあるのに白14とツメるのは、隅が甘くて僕らオジサン世代には、とても打てません」

 51歳の小林は、結城より一回りほど年長。その年齢差が、考え方に影響を与えているのだろうか。「逆に、こういう手でいけるという、結城さんの自信を感じます」

 白22のヒラキも、Aまで進めるのが従来のセオリー。22だと黒Bのツメが絶好だ。ところが高尾もツメずに黒23のハネに向かう。

 小林「今の時代の打ち方なのですね。僕らには理解できない」

 黒23、25とハネツいで地の手を打ってから27と攻める方針には、違和感があるという。23は単に黒27とボウシしたい、というのが小林解説者の意見だ。

 一番の不思議は白28のツケ。「白26とヒラく前に、様子を見るのなら分かるのですが」と解説者。結城は28に、昼休みを挟んで39分も投じている。「長考しすぎて、普通の手は打ちづらくなってしまいました」と結城。

   

(内藤由起子)

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