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< 第36期名人戦挑戦者決定リーグ戦第14局  観戦記 >
黒 山下 敬吾  本因坊   -   白 林 漢傑  七段

 

予定変更か

2011年4月21日

 白18を予想された読者はほとんど皆無だったのではないか。プロだって同じだ。たとえば林の師匠の林海峰名誉天元は「このタイミングでね。何となく玄妙な感じがする」と目を丸くする。

 林漢傑は局後、「ハネ出しを打ちたかったのですが」と、消え入りそうなひとこと。ここから先は記者の勝手な想像である。黒19とかわって露骨に白20を利かし、林は参考図の白1と切り違え、3のハネ出しを決行する予定だったと思う。黒4、6と最強手でとがめようとすると、白7から9、さらに11が利き、17まで、白の大成功だ。しかしこれは白に都合のよすぎる図。黒6で13に引き、白14、黒9とアテられるくらいでさっぱりだろう。

 そこで図に未練を残しながらも、白22以下のしのぎに専念するしかなかったわけである。白18の現実離れした手順は実を結ばなかったが、Aからの生きを残したのがわずかな救いだった。

 黒29と鉄壁をつくられ、さあ白はどうする? 生きでがまんするか、それとも脱出をめざすか。

 

(春秋子)

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