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< 第36期名人戦挑戦者決定リーグ戦第26局  観戦記 >
黒 坂井 秀至  碁聖   -   白 高尾 紳路  九段

 

主導権は白へ

2011年7月14日

 白38を占められた黒は、もう模様の規模では太刀打ちできない。坂井は黒41からの消しを選択したが……。

 柳「深入りと見ます。白42から44のツケがピッタリ。白46までで、黒の二子は完全に孤立しています。主導権は白に渡りました」

 白50は急所。手抜きは白Aのツケが飛んでくる。黒Bには白Cで黒は助からない。黒51には白52が軽やかな攻め。手厚く構えての攻めは高尾のもっとも得意とする分野だ。

 柳「黒41では参考図の1が最適と思います。白2なら黒3を決めて5とツメておく。黒5は身の安全と実利、そして白への攻めをうかがう大きな一手です」

 もう一度、図をじっくり眺めて欲しい。序盤に力をためた右辺と下辺の▲が黒1、3、5と見事に連携している。これらの連合軍が右辺白をにらみ、実戦とは逆に黒が主導権を握る勢いだ。

 黒53は失着。白54、56と換わって実利の損は明らかだ。坂井は白Dからの攻めを嫌ったのだろうが、黒53は素直に黒Eとトブほうがまさる。

(松浦孝仁)

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