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< 第36期名人戦挑戦者決定リーグ戦第26局  観戦記 >
黒 坂井 秀至  碁聖   -   白 高尾 紳路  九段

 

局面、混迷

2011年7月14日

 白優勢。さらに局面も高尾の棋風にはおあつらえむきだ。左上から左辺に厚みが控え、上辺と右辺黒をにらんでいる。そんな中で白58は打たれた。下辺黒をも標的にする厚み派らしい一着に、柳解説者は疑問を呈す。

 「戦いの場はどう見ても右辺。参考図、白1のトビが必争点ではないでしょうか」

 黒2には白3、5が強烈。攻めの効果次第では白a(譜の58)ではなく、bとノゾき、黒cに白dからの分断が決め手になるかもしれない。

 柳「白1で実戦のaは、黒からeが要所です。右辺と下辺黒が握手して右辺と下辺の白をにらむことになれば、主導権を奪い返せたかもしれません」

 坂井は黒59のツケから右辺に根拠を求めた。高尾は白60を後悔。白70と引き、黒72、白60、黒77、白62を目指すのだったという。実戦は70の断点を横目に黒73まで強引に切断され、局面がかなり複雑になった。

 さらに、白78にまわり下辺黒を攻める態勢を築いたが、右辺白も薄い。黒81でいよいよ混迷だ。

(松浦孝仁)

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