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< 第36期名人戦挑戦者決定リーグ戦第27局  観戦記 >
黒 趙 治勲  二十五世本因坊   -   白 羽根 直樹  九段

 

右か左か

2011年7月21日

 羽根直樹は今、最も忙しい棋士だ。本因坊戦七番勝負に加え、坂井秀至碁聖に挑戦する五番勝負も始まった。

 ただ挑戦手合の成績はあまり芳しくない。本局が打たれたのは、本因坊戦で山下敬吾本因坊に3連敗した後。調子を落としているのかと思っていた。

 本因坊戦の始まった5月中旬から本局の前までの成績を見ると、4勝3敗。山下以外には全勝していた。「とくに直近の井山裕太名人に勝った一局(棋聖戦リーグ)は、すばらしい内容でしたよ。むしろ好調なのでは」と解説の片岡聡九段。

 黒番の趙治勲が7、9とツケ引くと、白も10、12のツケ引き。意外に見ない立ち上がりだ。白18とヒラいて、手広い局面となった。

 趙は5分の考慮で19にヒラく。下辺を模様にする作戦だ。

 「一路右に寄せる黒Aと迷うところです。ぴったりした地点がないので、私なら黒Bとツメて、模様一辺倒にしないルートを選びます」と片岡解説者。

 黒は23と一本だけ利かして、25の肩つきに向かった。せっかく19と左に寄せて、左方からの進入に備えたのだから、25はどうだったか。黒27のトビは、いかにも面白くない。こうなると、19はAにあるほうがまさる。

 25は黒Cにノビるべきだったと片岡解説者はいう。黒Dツケ、白E、黒F、白G、黒Hの厳しい狙いがある。

(内藤由起子)

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