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< 第36期名人戦挑戦者決定リーグ戦第28局  観戦記 >
黒 林 漢傑  七段   -   白 張 栩  棋聖

 

同門対決

2011年7月28日

 張栩31歳と林漢傑27歳。ともに台湾出身で師匠も同じ林海峰名誉天元だ。張の著書「張栩の特選詰碁」が林の協力を得てつくられたように、兄弟弟子は信頼も厚い。けれど林にとって張は、単なる4歳上の兄弟子という存在ではあるまい。ぜひとも越えたい大きな壁である。

 2勝3敗同士。踏ん張りどころの一局で、星を五分に戻したのは前名人の先輩か、初参加の後輩か。

 白12までの布石に目新しさを感じる読者は少ないはずだ。解説の河野臨九段によると、昔からあるこの石運びが最近、中国や韓国で流行しているという。案外流行というのは、国の内外を問わず繰り返すものなのかもしれない。

 「白14はAのほうがゆっくりした進行でした」と解説者。張は、黒に17を譲ってから上辺白18に迫る作戦のようだ。まずは白20と軽く仕掛けた。

 白20に黒B、白22、黒C、白Dは甘い。だから黒21は当然。さらに白22のブツカリに黒23とブツカり返すのがこの一手の抵抗だ。

 張は白28までに続いて30。ここを立たねば形にならないというのだろう。黒31とトバれて、早くも険しい局面を迎えた。

 わずか2分で白32。林は慎重に黒33とツイで白33からのサバキを封じた。検討陣は白34のタケフに驚愕する。

(伊藤衆生)

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