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< 第36期名人戦挑戦者決定リーグ戦第34局  観戦記 >
黒 結城 聡  天元   -   白 山下 敬吾  本因坊

 

大坂夏の陣

2011年9月8日

 リーグ戦の結果がどうなったのか、プレーオフを経過して誰が挑戦者になったのか、読者はご存じだ。もうすぐ挑戦手合が始まる。その戦いの跡を足早に振り返ろう。

 今月4日に行われた最終ラウンドの一斉対局は、大阪がメーン。東京の2局は挑戦者争いに関係がないが、大阪の2局は重い。関西棋院の広い日本間を占領したのが次の掲載となる羽根直樹―坂井秀至戦。奥まった「吉祥の間」が本局である。

 黒1と3にそれぞれ4分、5は8分。初の名人挑戦へ向けて結城は気合十分だ。前局の張栩戦で十字の形にぶち抜きながら半目負けを喫したショックはうかがえない。

 黒7、白8と高目からケイマにカケ合った場面、一瞬まね碁かと思ったが、小目の位置が違うのでまね碁ではない。

 高目定石の復習を。まず右下、どちらも先手を取りたい。白14でAのカケツギなら、黒B、白Cとかわって先手は黒のものとなり、左上29に先着できる。

 実戦例の少ない黒15も先手を意識している。17に続いて白31とノビれば部分的に白に不満はなくても、先手を黒に渡してしまう。

 山下は手を抜いて白18とツケた。左上でも双方先手を取りたい。白20に黒21以下ならはっきり先手。盤上この一手の黒31に回って、善悪はともかく、結城の意図したとおりになった。

(春秋子)

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