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< 第36期名人戦挑戦者決定リーグ戦第35局  観戦記 >
黒 坂井 秀至  碁聖   -   白 羽根 直樹  九段

 

作戦どおり

2011年9月20日

 坂井秀至と羽根直樹は、碁聖戦挑戦手合で戦っている最中。そのふたりが名人戦リーグ最終戦で相まみえた。

 羽根は前ラウンドで痛い2敗目を喫した。挑戦権獲得のためには本局に勝って、プレーオフ(同率決戦)に進むしかない。

 リーグ残留を目指す坂井は、自身が勝ち、なおかつ林漢傑が負ければ残れるという状況だった。

 開始のブザーが鳴り終わる前に、黒番の坂井は黒1を打ち下ろした。「坂井さんが、黒5、7とミニ中国流を敷くのは見たことないですね。最近、いろいろな布石を試しているようです」と、解説の今村俊也九段。

 黒9に羽根は白10とハサミ返し、12とヒラく。ここまでは実戦例のある進行だという。黒13の肩つきはノータイム。用意していた一手かもしれない。昼休みを挟んで35分考え、羽根は白14と受けた。

 黒15のツケに白16とノビて、24までとなった分かれを「白が悪いですね」と羽根。

 今村解説者は「黒が厚く、白は封鎖されたうえにへこまされている。白16は、私なら23と割り込み、黒A、白21ツギを選びます」。続いて黒17ノビ、白B切り、黒C、白Dなら閉じ込められることはない。黒はEと連絡するくらいなので、白はFの消しにまわれる。

 黒25のヒラキまでは坂井の作戦どおり。手応えを感じたはずだ。

(内藤由起子)

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