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< 第36期名人戦七番勝負第5局  観戦記 >
黒 山下敬吾  挑戦者   対   白 井山裕太  名人

 

思い出の地に

2011年12月1日

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 名人戦七番勝負の定宿「あたみ石亭」が第5局の舞台。数々の名勝負を見守り続け、2年前は20歳の名人誕生の"証人"となった。

 「今年の正月、両親と祖父母と一緒にきました。1泊だけでしたが(笑い)」と名人。思い出の対局場でシリーズの流れを変えることができるかどうか。

 挑戦者には、いい思い出としては残っていないだろう。8年前、リーグを8戦全勝。棋聖位を引っ提げて依田紀基名人に挑戦した。しかし結果は1勝4敗。その時、カド番に追い込まれたのがこの旅館だった。

 「宿に着いて、部屋に案内してもらうときにやっと思い出しました(笑い)」。こちらは、勝てば史上7人目の名人本因坊。絶対に忘れられなくなる。

 黒1、3、5の右辺の布陣は第1局と同じ。白6に黒7と小ゲイマに受けたのがおもしろい。挑戦者の棋風なら、右上のシマリを意識して黒Aと高く構えると想像していたのだが。

 「どちらもあります。黒7なら白から右辺への割り打ちは急ぎません。窮屈な感じがしますからね。黒7でAだと右辺が盛り上がる可能性が出てくる。つまり、割り打ちを急ぐ流れになります」と解説の山城宏九段。

 左上黒9に白10なら、右上のシマリを頼りに黒11からナダれたくなる。白は分岐点を迎えた。上辺と右辺、どちらを先に割っておくか。

(松浦孝仁)

 消費 黒:25分 白:19分 (持時間各8時間)

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