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< 第36期名人戦七番勝負第6局  観戦記 >
黒 井山裕太  名人   対   白 山下敬吾  挑戦者

 

名人交代の譜

2011年12月15日

棋譜 拡大  

 10月28日、午後8時3分。つくって挑戦者の3目半勝ちが確認された。名人交代。同時に報道陣がどっと押し寄せる。しばらくの感想戦のあと、それぞれの談話がさわやかだった。「自分の力を全部出し切れました」と勝者。敗者も「自分の持っているものは出し切れたと思いますが、実力が足りなかったのでしょう」と語る。

 そう、すべてを出しつくしたシリーズだった。これほど激しく戦った名人戦は記憶にない。そして今期の激しさを象徴し、凝縮したのが最終局となった本局である。両者のみごとな戦いぶりを、さっそく振り返ろう。

 立ち上がり早々、おやっと思う。名人の黒9だ。ハサんで三々に入られたらハサミのある方、つまり黒10からオサえるのが常識だ。上辺に黒のヒラキがないのでなおさらだ。黒9の逆オサエの本家本元は立会人をつとめる王銘エン九段らしい。立会人いわく、「黒9は2度ほどやっていますが、結果はかんばしくない。3度とやるまいと思っていたところ、大一番で名人が披露してくれた。うれしくなりますね」

 名人、立会人にサービスしたか。真相は?

 「黒9は一度やってみたいと思っていました。ええ、立会人がメイエン先生であるのも多少意識しました」

 大胆な挑戦。ここから前例のない戦いがくり広げられることになる。

(春秋子)

 消費 黒:10分 白:17分 (持時間各8時間)

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