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< 第37期名人戦挑戦者決定リーグ戦第9局  観戦記 >
黒 河野 臨  九段   -   白 内田 修平  七段

 

意気込みと工夫

2012年3月13日

 名人戦リーグ初参加の両者、途中経過ではあるけれど、明暗はくっきりだ。解説の大矢浩一九段は内田の元気のなさを気にかける。

 「昨年の夏、名人戦予選Aの決勝でぶつかりました。大乱戦だったのですが、彼は一歩も引いてくれなくて(笑い)。あの時の勢いがリーグ戦ではまだ発揮されていませんね」

 22歳の若者が初めて挑むリーグ戦。戸惑って当然だ。しかし解説者は持ち時間に着目する。現在、1日打ち切り制の対局は3時間持ちが主流。5時間持ちは名人戦など三大棋戦のリーグ、及びその最終予選だけだ。この2時間、プラスにだけ作用するとは限らない。考え過ぎにつながるケースもあるという。

 何げないように映る白4から、連敗の流れを止めようとの内田の意気込みが感じられる。黒5のカカリから7の構えは河野愛用の布陣。敵の得意型を迎え撃つぞとの意思表示だ。避けようと思えば避けられる。白4をAに置けばいいだけだ。

 河野の勉強量は碁界一ともいわれる。その成果をさっそく右上で披露。黒13だ。白16まで進むと黒Bの急所が浮かび上がる。右辺は白地になりにくいとの主張だ。一長一短ではあるけれど黒13でC、白D、黒13、白16の流行形は、実戦のような急所がない。

 実はこの黒の工夫、5のカカリも関係している。種明かしは最終譜で。

(松浦孝仁)

 消費 黒:16分 白:31分 (持時間各5時間)

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