現在位置:
  1. 朝日新聞デジタル
  2. エンタメ
  3. 囲碁
  4. 名人戦観戦記
  5. 記事

< 第37期名人戦挑戦者決定リーグ戦第13局  観戦記 >
黒 結城 聡  九段   -   白 羽根 直樹  碁聖

 

考え過ぎ

2012年4月9日

 いったい何を考えているのだろう。正直、こう思った。どこか具合が悪いのではと心配になったほどだ。持ち時間5時間の碁。長考があってもおかしくない。一局一局が挑戦権の行方を左右するリーグ戦だから、長考が繰り返されて当然だ。それでも、この日の結城は異様だった。

 黒1に3分、黒3に5分。まあ、このあたりはおまけみたいなもの。黒7に28分。そして黒13に56分ときた。観戦記でこんなに退屈な午前中は久しぶりだ。

 黒5、7の二間の構えに白8とツケていくのは結城が得意としている型。羽根が拝借した格好だ。だからなおさら、黒13の長考が引っかかる。以下黒19まではそれほど難しくない定石手順だ。

 「なにか新しいことをやろうとしていたのですよ。この定石については相当研究しているでしょうからね」と解説の小松英樹九段。長考の中身は盤上に示されなかったが、左辺は最後までこの碁の勝敗のカギを握るスポットであり続ける。あるいは結城、そんな予感に包まれての長考だったか。いやいや、これは記者の考え過ぎか。

 左上の定石のポイントは、黒はほとんど生きていて厚い姿ということ。となれば、黒にへばりついている白の6、14、18の三子は処置するのがセオリーか。そう、答えは簡単、白20だ。羽根は捨てることを考えている。

(松浦孝仁)

 消費 黒:1時間32分 白:14分 (持時間各5時間)

[次の譜へ]

検索フォーム


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内 事業・サービス紹介
  • ねっとde碁
  • ねっとde碁
  • 名人戦名局百選

囲碁の本

第36期囲碁名人戦全記録

剛腕・山下敬吾本因坊が井山裕太名人を4勝2敗で破り、タイトルを奪取した七番勝負を観戦記で振り返る。ほか、挑戦者決定リーグ戦全37局(プレーオフを含む)の棋譜、朝日新聞紙上に載った記事や写真なども収録。

井山裕太20歳の自戦記

史上最年少で名人となった井山裕太名人の初の打碁集。名人奪取までに打った17局を自ら振り返る。坂田栄男、趙治勲、小林光一ら歴代名人7人が見た井山評も。

勝利は10%から積み上げる

囲碁界第一人者の張栩十段が、これまでの棋士人生で培われた、自らの勝負哲学を明かす。

powered by amazon

囲碁関連グッズ

第37期囲碁名人戦 記念扇子

初防衛を目指す山下敬吾名人と挑戦者・羽根直樹九段の揮毫入り。対局開催地と日本棋院だけで販売の限定品

囲碁って楽しい!

名人戦も囲碁ガールも!新しい囲碁の魅力に触れてみませんか?