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< 第37期名人戦挑戦者決定リーグ戦第16局  観戦記 >
黒 河野 臨  九段   -   白 張 栩  棋聖

 

日曜対局

2012年4月26日

 3月11日、日本棋院東京本院の2階では、アマチュア大会がにぎやかに開かれていた。対照的に一流棋士の戦場である5階は静かだった。公式戦は一局だけ。多忙な張に配慮した異例の日曜対局だ。

 3日前、棋聖戦第6局で敗れた張は、その日のうちに熱海から東京へ戻ったという。名人だった4年前にも井山裕太との七番勝負で似たようなことがあったが、今回は第7局のために体力を温存する余裕などなかった。

 張2連勝、河野臨3連勝。本局が終われば全勝は1人になる。

 「白8の高い割り打ちは山下敬吾名人も好きな手ですね」と、記者が解説の林漢傑七段に自信を持って話すことができたのは、白8までの手順が前日に開催したプロ・アマ名人戦とまったく同じだったから。続いて洪ソッ義(ソッは夾の左右の人が百)アマ名人が黒Aとツメ、山下は右辺を放置して白Bへ向かった。手抜きをしやすいのが四線にある白8の利点だ。

 黒9からすぐに11の三々へ入るのは河野愛用の作戦。黒21とオサえた形は1月の河野―井山戦にも現れた。白は23かCかを迷うが、手厚く白22とツイだのが張の新趣向だった。

 林「これで打ってみたい、と張さんが研究会で言っていました。実戦で打たれたのを初めて見ました」

 展開次第では、白Dにまわって隅の眼形を脅かすこともできる。

(伊藤衆生)

 消費 黒:4分  白:9分 (持時間各5時間)

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