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< 第37期名人戦挑戦者決定リーグ戦第20局  観戦記 >
黒 張 栩  棋聖   -   白 溝上 知親  八段

 

迷路の左下

2012年5月24日

 左下、黒25以下の手順をざっと追って欲しい。初めにおやっと思うのは白28だろう。一般的なのは白30、黒31、白Aのツケノビだ。しかし黒33、白B、黒C、白Dで一段落してみると黒に先手が渡る。下辺から左辺は白の勢力圏なのだから、これは悔しい。

 そして黒29以降の手順にみなさんは首をかしげているのでは?まさに迷路だ。

 石田「よくある形の参考図1の黒1では、白2、4でaの傷が気になります。黒5と守れば白6で、下辺黒二子の重い姿が目立ちます。白32は、黒29のマイナス面を強調した変化球。続いて黒39のノビなら白Bのつもりでしょう。黒A、白Eのあと黒Fのシチョウは成立しません。隅を確保し、黒への攻めが楽しみです。また、参考図2の黒1には白2、4の筋。▲がaならあり得ない進行です」

 したがって、黒は33と三々に入るくらい。白は34で黒Gの渡りを封じ、黒は左辺に、白は下辺にそれぞれ力を蓄える分かれとなった。

(松浦孝仁)

 消費 黒:54分 白:56分 (持時間各5時間)

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