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< 第37期名人戦挑戦者決定リーグ戦第20局  観戦記 >
黒 張 栩  棋聖   -   白 溝上 知親  八段

 

復位への気迫

2012年5月24日

【黒5目半勝ち】248手完

 中央の白158(12の十)は黒159(9の十)と換わり、黒をわざわざ厚くしたと石田秀芳解説者はいう。

 「158は白159の一手では。参考図の△に白石がくると黒はかなり薄い。補強を怠ると白1、3が強烈です」

 黒4には白5で事件発生。白a、黒b、白cの切断が目につく。黒が何か備えれば白dの抜きが大きい。黒eは白fで丸のみだ。

 石田「黒4をbなら白5は成立しませんが、白4から▲の取りが残る。白が負けるとは思えません」

 記者は黒139(12の十五)を勝因としたい。受けていては自信の持てない形勢。プロならノータイムでも打てたと思う。それをあえて45分の夕食休憩のあとに着手したところに、張のすごみを感じる。

 溝上が黒139への反発は無理と思ったとの感想に対し、第1譜で紹介した「そういうフリをしていた(笑い)」とは張の言葉。名人復位への気迫と受け止めたい。

(松浦孝仁)

 消費 黒:4時間7分 白:4時間59分 (持時間各5時間)

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