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< 第37期名人戦挑戦者決定リーグ戦第21局  観戦記 >
黒 羽根 直樹  碁聖   -   白 溝上 知親  八段

 

四隅シマリ

2012年5月31日

 5月の予定だった第6ラウンドのうち2局が、日程を繰り上げ、4月下旬に打たれた。まずは日本棋院中部総本部での一局をお届けする。

 5戦全勝でトップを走るのが河野臨。井山裕太、羽根直樹、張栩が1敗で追う。3人の中で羽根だけが河野との直接対決が残っており、自力で並ぶチャンスがある。

 溝上知親の今年の成績は9勝4敗とまずまず。しかし負けのうち三つを名人戦リーグで喫しており、挑戦権争いからは後退。これ以上負けると残留争いにまわることになる。

 リーグ戦中盤の注目局は、一風変わった立ち上がりになった。

 黒は1、3と向かい小目。白は二連星。白8まで、四隅をすべてシマる展開になった。「黒7がAの一間ならけっこうある布石なのですが、両方とも小ゲイマジマリというのは珍しい。羽根さんの向かい小目もあまり見たことないですね」と解説の中野寛也九段。

 黒9の割り打ちに、白は10とツメ、12と打ち込んだ。黒13の下ツケに白14のブツカリから16とハネていくのは、部分的には定石の進行だ。

 白26のマガリまでが午前中。

 昼休憩を挟んだ33分の考慮で羽根は黒27とマガり、29とコスミツケて変化した。

 29でBとカケる定石の手は、白8があるときにはうまくいかない。

(内藤由起子)

 消費 黒:1時間25分 白:26分 (持時間各5時間)

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