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< 第37期名人戦挑戦者決定リーグ戦第24局  観戦記 >
黒 高尾 紳路  九段   -   白 内田 修平  七段

 

崖っぷち

2012年6月22日

 残り3局を全勝でも残留できるかどうか。5連敗の内田修平は、あと一つでも負ければリーグ落ちが決まる状況にあった。本局は、崖っぷちに立たされた22歳が工夫を凝らして高尾紳路に立ち向かった熱闘譜である。

 黒3、5、7は名人戦リーグでもおなじみの布陣。そして右下黒15までは国際戦などにも登場する流行型だ。

 ここで白16に切ったのが目新しい。どうやら新手ではないらしいが、「初めて見る」という棋士が多数。発売前だった「月刊碁ワールド」6月号で類似形を紹介することになっていた大矢浩一九段は「原稿を書き直さなくちゃ」と苦笑いした。

 「高尾さんが、これで打ってみたいと言っていた手ですよ」と教えてくれたのは金秀俊八段。でも試したのは内田だ。もちろん、本人に拝借する意図があったわけではない。

 白26まで、双方ともあまり時間をかけずに簡明に分かれた。研究済みであることは明白だ。白はA、黒B、白Cや、Bのトビが将来の狙いになるという。ちなみに白A、黒B、白Dと担ぎ出すのは黒Eのカケに窮する。

 解説の趙善津九段に評価を聞くと、「16ではなく、白24、黒17、白26となるのが普通です。これは後に白D、黒16、白Fから黒模様を消して、壁攻めを狙うこともできる。実戦との比較は難しいですね」。

(伊藤衆生)

 消費 黒:14分  白:16分 (持時間各5時間)

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