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< 第37期名人戦挑戦者決定リーグ戦第25局  観戦記 >
黒 溝上 知親  八段   -   白 結城 聡  九段

 

衝撃的

2012年6月29日

 な、なんと、黒は41とツケた。

 検討室のモニター画面に41が映し出されたとたん、「えっ!」「何やそれ」などと喚声が上がった。「衝撃的です。前例がありません」と瀬戸解説者。

 遅れてやってきた村川大介七段に白40までの場面を見せ、「黒は次にツケを打った。それはどこか」と問うとA〜Dの四つの回答が返ってきた。どれもハズレ。それほど41は思い浮かばないのだ。溝上は人の気づかない発想をしばしば見せる。

 そしてなにより驚くのは、この手以降、白のよくなる図を見つけるのが難しいことだ。

 常識的な白42のハネには黒43のサガリがやっかいだ。参考図の白1とオサえたいが黒12までで白三子は助からない。締めつけも利かず、白がまずい。

 また白Eの引きなら穏やかだが、黒Bとマゲられてちょっと白がやられた感じがする。

 33分の考慮で結城は白44とブツカった。「両者ともにひねり出しますなあ」と倉橋正行九段。

 しかし、44は結城の大きな後悔の一手となる。

(内藤由起子)

 消費 黒:2時間22分 白:2時間40分 (持時間各5時間)

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