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< 第37期名人戦挑戦者決定リーグ戦第26局  観戦記 >
黒 高尾 紳路  九段   -   白 河野 臨  九段

 

形勢は?

2012年7月5日

 いまの形勢はどちらがいいか。誰もが気になるところだ。記者は自分の棋力に自信が持てないから記者室にやってきた棋士に助けを求める。サンプルを増やせば増やすほど精度は上がっていき、勝敗はともかく、大まかな流れの中の優劣を見誤ることはまずない。

 ところが本局はまったくあてはまらなかった。棋士の形勢判断は一方に偏ったのだが、結果的にもそれは正しいとはいえなかった。

 「碁はいつでも難しく不思議ですが、これほどまで実際の形勢をつかめていなかったとは。驚きました」と解説の小松英樹九段。

 高尾の中国流に河野は白6、8と下辺に展開した。黒9の大ゲイマガカリには白10、12を選択。アマチュアの間でもよく打たれている進行だ。ただ、白14を決めて16がちょっとしたテクニック。

 黒が左辺を手抜きすれば、実戦のように白20が狙いとなる。対して黒22は白21と押し上げられて白14の一子が働く。黒は21と応じるしかない。以下黒25までは定石のように打たれている。

 小松「黒は17でAと守れば白14を悪手ととらえることもできる。しかし、序盤の早い段階で二線に石がいくのは気が引けます」

 黒25を省くと白25で黒はばらばら。白14の一子が大活躍だ。

 白26で一段落。記者室では早くも形勢の動きを指摘する声が上がった。

(松浦孝仁)

 消費 黒:31分 白:13分 (持時間各5時間)

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