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< 第37期名人戦挑戦者決定リーグ戦第29局  観戦記 >
黒 井山 裕太  天元   -   白 結城 聡  九段

 

大地確定

2012年8月2日

 白22から、一段落する黒27までを確認して欲しい。この取引、どちらが得をしたのか。

 山田「左下の白は完全に生きている。だから、そこから動くイメージの白22の切りは価値が低いのではないか。白Aと構え、左辺を大切にしたい。黒26には白Bと構えて満足できます」

 結城の言い分もわかる。左下白は26までで猛烈に厚い。これが右下白28のカカリからの競り合いに必ず役立ってくるはずと。

 事実、黒は29とひねってきた。「29では黒43、白C、黒32も考えたのですが」と局後の井山。白の厚みをやはり意識している。

 黒29は見た目通りハサミではない。右辺に打ちながら下辺白の盛り上がりを制限しているのだ。例えば白36で参考図の1と広げてきたら、黒2と白一子を制する。この時、▲と2は好バランスだ。

 山田「黒29で白28の一子を厳しくハサんでいたら、図の白1にどう右辺を受けるか悩ましい。これだと白は1と広げやすいのです」

 ただし、白36と居直られると、黒37から41と下辺を白の確定地にさせる手順を選択するほかない。白地は40目強。これが井山を苦しめる。

(松浦孝仁)

 消費 黒:2時間2分 白:2時間21分 (持時間各5時間)

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