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< 第37期名人戦挑戦者決定リーグ戦第30局  観戦記 >
黒 金 秀俊  八段   -   白 高尾 紳路  九段

 

がけっぷち

2012年8月9日

 豪雨の九州にくらべて東京は空梅雨気味。日本棋院の一角に小さな地を持つ植え込みのアジサイも色があせてきた7月5日、挑戦にあるいはリーグ残留に、がけっぷちに立つふたりがぶつかった。

 2敗の高尾はがけっぷちどころか、がけを半分ほど落ちた状況。しかし本局を含めて残り2局を勝ち、1敗者が相ついで敗れると、プレーオフに出場する可能性があった。

 4敗の金も残り2局に勝ち、同時に行われている河野臨―溝上知親戦で溝上が敗れるか、張栩が残り2局を連敗した場合のみリーグ落ちをまぬがれる。

 どちらも気の遠くなる確率だが、とにかく目の前の一番に勝たなければ、挑戦も残留も絵にかいた餅に終わってしまうのだ。

 高尾の白6を見て、おやっと思った。この割り打ちは10年ほど前まで圧倒的な主流だったのに、現在はあまりかえりみられない。解説の林海峰名誉天元は「白6が敬遠され出したのは、黒9でAといっぱいにツメ、白10のとき、黒Bと肩を突かれるからでしょう。高尾さんにどんな対策があるのか興味深いですね」という。

 黒9と控えたため、最近では珍しくおとなしい序盤になった。

 黒15は下辺Cも第一級の大場。しかし金は黒17、19と圧迫し、21と上辺の模様を重視する道を選んだ。さて、白の次の一手を予想できますか。

(春秋子)

 消費 黒:53分  白:15分 (持時間各5時間)

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