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< 第37期名人戦挑戦者決定リーグ戦第31局  観戦記 >
黒 河野 臨  九段   -   白 溝上 知親  八段

 

スローペース

2012年8月16日

 前ラウンドでついに黒星を喫した河野臨。挑戦権を得るには、もう負けられない。

 溝上知親は、本局に勝てばリーグ残留が確定する。負けても金秀俊の勝敗いかんによっては残れるが、ぜひとも自力で決めたいところだった。

 ふたりの対戦成績は溝上の4勝、河野の3勝とほぼ互角。今年ここまでの成績も14勝9敗と並んでいる。

 黒番の河野は、1の星から3、5とシマった。師匠の小林光一九段がかつて愛用した布石だ。解説はその師匠にお願いした。

 溝上が白6に15分、8に10分をかけると、河野も黒9に20分を投じる。立ち上がりから超スローペース。午前中はたった13手しか進まなかった。

 黒9で、なぜA、白B、黒10とツケ引かないのか。小林解説者は「ツケ引いたあと、白22とハサまれるのを嫌ったのでしょう。でも白22、黒C、白D、黒E、白F、黒24、白Gに黒Hとハサみ返してこれも一局。私ならツケ引きを選びます」。

 溝上は白14、16と右辺に展開する。黒17のヒラキを誘って白18とトンだ。

 白22のツケは様子見。黒Iに引いてくれば「白Jとハサむつもりだった」と溝上。実戦の黒23には、下辺を白24とトブ要領だ。

 河野は44分考え、黒25と打ち込んだ。もうすぐ午後3時半。きょうは遅くなりそうだ。

(内藤由起子)

 消費 黒:2時間8分 白:2時間6分 (持時間各5時間)

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