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< 第37期名人戦挑戦者決定リーグ戦第32局  観戦記 >
黒 内田 修平  七段   -   白 張 栩  棋聖

 

マネ碁風

2012年8月23日

 7月5日のセミファイナルラウンド一斉対局。その最後となるのが本局だ。

 リーグ落ち確定の内田は盤外のことを気にする必要がない。いったい棋聖にどんな戦いを挑むのか。そして、まだ張に陥落の可能性があることが、なにか勝負に影響するだろうか。そんなことを考えながら盤側に座った。

 黒1、3、5の中国流に白も2、4、6の中国流。天元を軸にして石が対称に置かれていく。たった6手でマネ碁だなんて書いたら怒られそうだが、張が序盤にマネ碁を試みるのは初めてではない。

 黒7のカカリに張はノータイムで白8と受ける。なんだ、違ったのか。いや、記者は白10のカカリを見て、あることに気がついた。

 白10は自然な一手。でも黒が普通に12へ受けると再びマネ碁の状態になるではないか。しかも、マネをしていたのは白なのに、今度はマネ碁の続行を求めたのが黒ということになってしまう。これは黒12とは打ちづらいだろう。盤上のやりとりに、あやうくクスッと笑うところだった。

 案の定、内田は黒11と変化した。中国流の黒1と5の位置関係において、白のカカリに黒がハサむのは珍しいという。

 ひょんなことから戦いは起こるもの。白12の両ガカリから読み合いに突入した。白は22とカケる。内田は39分の長考で黒23とポン抜いた。

(伊藤衆生)

 消費 黒:57分 白:24分 (持時間各5時間)

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