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< 第37期名人戦挑戦者決定リーグ戦第33局  観戦記 >
黒 井山 裕太  本因坊   -   白 高尾紳路  九段

 

多忙な新本因坊

2012年9月7日

 8月2日は4カ所に分かれてのリーグ戦最終ラウンド一斉対局。挑戦権争いに関係のあるのは、日本棋院中部総本部での羽根直樹―河野臨戦と、日本棋院関西総本部での本局だった。井山は勝てば羽根―河野の勝者とのプレーオフに進むという状況である。

 7月の井山は打ちも打ったり計10局。その中には2日制の本因坊戦挑戦手合2局と碁聖戦挑戦手合2局が含まれ、前後の移動日を必要とするから、新婚ほやほやの井山が「家に帰れません」とこぼすのも無理はない。

 ご存じのように、本因坊と碁聖を加えて四冠になった。8月は少しは日程が楽になると思ったら、やはり10局を超えそうな勢いらしい。日本棋院の事務局は井山の対局を組むのに大わらわである。

 盤上に目を移そう。白8まではいま最も多く打たれている布石。東京での張栩―金秀俊戦もまったく同じだった。ただし黒9から変わってくる。ほかの候補はA、11、13など。

 解説は新本因坊の師匠の石井邦生九段。

 「白14のケイマに黒15、17とツケ切るのは未解決の問題が多く、アマチュアのみなさんにはお勧めできません。黒15で16と三々に入れば簡明でした」

 黒25がきわめて珍しい。高尾の『基本定石事典』(日本棋院)には、黒27とハネ、白Bとカカえて互角とあるのだが。

(春秋子)

 消費 黒:1時間3分 白:22分 (持時間各5時間)

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