< 第37期名人戦挑戦者決定リーグ戦同率決戦 観戦記 >
羽根直樹 九段
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井山裕太 本因坊
最終一斉対局から4日後の8月6日、日本棋院関西総本部で両者は顔を合わせた。プレーオフ(同率決戦)の大一番を戦うのは井山と羽根。勝てば名人への道が開け、負ければ積み上げてきた7勝1敗の成績がかすむ。タイトル戦最終局と同等の緊迫感がただよう。
記者は井山有利を予想していた。直前の碁聖戦五番勝負では挑戦者の井山が碁聖の羽根に3連勝。本因坊、天元、十段に碁聖をあわせて四冠を達成した。
さらに井山は国内で勝ちまくっている。2月に早碁棋戦を落としてから実質的な負けがない。敗戦は四つあるがすべて挑戦手合でのもの。十段防衛戦で張栩に1敗、山下敬吾に挑戦した本因坊戦で3敗。しかし、どちらもタイトル獲得に成功している。成績、調子、勢い、どれも井山が羽根を上回っている。ただ、追い詰められた羽根は強い。逆風ばかりの状況を力強くはね返す。石田秀芳二十四世本因坊が「黒の好局」と評した碁をじっくり見ていこう。
上辺黒のミニ中国流に白12は、黒A、白B、黒C、白Dを目指している。羽根は16分使い、黒13のコスミツケを選択。白14と立たせて厳しく黒15にハサむ、積極策だ。
こんなに早い段階での構想にいいも悪いもない。ただ、羽根の逆襲はもう始まっていたと思う。積極的に。これが本局のキーワードだ。(松浦孝仁)
消費 黒:42分 白:40分 (持時間各5時間)
剛腕・山下敬吾本因坊が井山裕太名人を4勝2敗で破り、タイトルを奪取した七番勝負を観戦記で振り返る。ほか、挑戦者決定リーグ戦全37局(プレーオフを含む)の棋譜、朝日新聞紙上に載った記事や写真なども収録。
史上最年少で名人となった井山裕太名人の初の打碁集。名人奪取までに打った17局を自ら振り返る。坂田栄男、趙治勲、小林光一ら歴代名人7人が見た井山評も。
囲碁界第一人者の張栩十段が、これまでの棋士人生で培われた、自らの勝負哲学を明かす。
初防衛を目指す山下敬吾名人と挑戦者・羽根直樹九段の揮毫入り。対局開催地と日本棋院だけで販売の限定品
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